我が家には猫が3匹います。蜜柑と林檎と黒李。3匹とも家猫です。
家猫の中でも完全性の家猫。
つまり、よその猫ちゃんとの接触を持たない形で飼っています。
蜜柑を飼う7年ほど前にも猫を飼っていました。
ミー之助くん。男の子です。去勢はしていませんでした。
オス猫で去勢をしていないとなると、それはもう外へ出たがります。
ミー之助くんを拾ったのはまだ生後2週間くらいのことで
その後の育児期に外へは出したことがないのに
少し大きくなると外へ出たがり、何度も脱走をはかりました。
うちは交通量の多い交差点の角にあります。
当然、そんなところで猫を外に出したらどんな危険がまっているか、想像はつきます。
だから、脱走する度に慌てて追いかけました。
しかし、そんな日が続くと、やはり私も考えました。
「家に閉じ込めておくことが猫の幸せになるのだろうか・・・」
危険と分っていても<生きるもの>の自由を奪うことは酷のように思え、
ある日を境に、無事の帰りを祈りつつ、
出たがっていた玄関の戸を自ら開けて猫を外に出す日々となりました。
ミー之助は、毎日朝になると外へ出かけ、夕方になると帰ってきます。
様子を見ていると、道路とは反対側の家の裏手へと入っていくので
その先は分りませんが、ひとまず安心です。
猫は自由を得、私は猫の自由を理解するものとしての満足を得られました。
ところが、4年経ったある日・・・。
ミー之助のなきがらは、私たち家族を悲しませることになりましたが
それでも、自由を奪うことなく育てられたことは、ミーにとっても私にとっても
<ある種>満足であったと思います。
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それから私は、どうしても外に出たがるであろう「猫」を飼うのがイヤでした。
・・・本当は猫が大好きなのに、イヤでした。
やはり、この交通量の区域に住んでいる者は猫を飼ってはいけないと思いました。
ところが幸い、その後やってきた蜜柑も林檎も黒李も女の子であったために
「家猫」として飼うことができました。
しかし林檎は少し大きくなってから家に来たので、時折脱走未遂をしでかしています。
でも、この子たちは外に出すことなく、家の中で育てたいと思っています。
それが、この交通量の多い場所で猫を飼うことを決めた私の今回の思いです。
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長生き猫さん研究会では、初回に「外猫さんより家猫さんの方が長生き」
と軽く結論づけをいたしました。(今は訂正済み。)
これは、理論上からも考えられることです。
外猫さんが接する命の危険 |
その1 | 車の通る道を横切らなければならない。 |
その2 | 命にかかわる病気を持った猫さんとの接触。 |
その3 | 猫同士の激しい喧嘩。 |
その4 | 木の枝に首輪を引っ掛けたり、 狭い空間に興味本位で入っていった時などの危険。
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その5 | 猫嫌いで陰湿な人間との接触から生まれる危険。 |
その6 | 外で口にする食べ物からなるさまざまな弊害。 |
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「家猫」にした場合、少なくともこれらの危険に合うパーセンテージが低くなります。
ゆえに、家猫の方が長生きという説に私も同感したわけです。
これは、すべての猫飼いさんに家猫という飼いかたを薦めるものではありません。
私はミー之助くんに自由を与えたことに後悔はしていないし
脱走未遂を何度もする林檎を含めて、今いる3匹に外出を許さないことについて
酷いことであるというふうにも思っていません。
それぞれの家庭にはそれぞれの事情があり、その中で起きた問題についてそれぞれが
真剣に考え決意をしたのなら、それは誰に何と言われようとも立派な愛情であると思います。
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初回の長生き猫さんの結論づけを書いてから、ずっと
外猫さん飼いの人達に酷いことを書いてしまったのではないかという気になっておりました。
私は、外猫も家猫も、飼い主さんもみな好きです。大好きです。